森火土金水

日々思うこと、さまざまな占術について綴っています。 mori ka do gon sui

『好き』から逃げられなくなるとき

占術の学校の授業では、技法の講義の他に、そのときのトレンドの人物を鑑定する。宿命を観ていて、涙してしまうようなときがある。
先日は、亡くなった俳優M が取り上げられたんだけど。
難しいね。人間て。好きなようには、生きられない。周囲がその人の『好き』に納得してくれない。
華やかに生きることにふさわしい、才能や美貌に恵まれても、それは必ずしも、本人が望んだ生きかたではなかったとしたら?
他の能力、例えば高度な知性に恵まれた人の生きかたを、そのときの社会のトレンドが決めてしまっていて、本人は必ずしもその生きかたを好きではなかったとしたら?
見かけどおり、才能どおりの、『好き』を持った人のほうが、少ないのでは?
もしも、その人をとりまく人間関係に、その人が『好き』なものが、含まれていなかったとしたら?
Mが亡くなっあとに寄せられるコメントは、Mの人当たりの良さと、こんな選択をする理由がわからない、という内容が多くて、果して、友人は、そういうコメントをするものだろうか?と授業で問われる。
友人ではない。それは、もう一段階外側に描かれた円内の、濃くはなく薄目の、人間関係。
ときに自分の不機嫌な気持ちを理不尽にぶつけて、それをされても受け流せて、関係は揺るがなくて、それはふたりの間の理解が、もうできているから。それが友人。いつも感じよく、優しく、は友人未満だよ。
仕事仲間にそういう関係ができている人がいたなら、それはありがたくて、うれしくて、大切な人だ。
その『好き』、君に似合わないよ、と周囲に言われても、いつか正直に、『好き』と向きあうときが、『好き』から逃げなくなるときが、きっと来る。誰にでも。

ナチュラル、スーパーナチュラル

金曜日の午前の勤務中、失神寸前に気分が悪くなって、急遽、早退することにした。その日は課内が私以外は
全員在宅勤務だったので、メールをして勤務先を退出。
早退前に、ちょっと書店に立ち寄る。
この書店、休業期間が長かったから、入店するのは5ヶ月ぶりだ。
そして入店したとたんに。
え? 何、このワクワク感。
書棚に平積みされた本、平縦置きされた本、本が誘う、閉じられていた視界が開けていく。
三次元の書店体験が、久しぶりなせいか。ネットでは、味わえない、アドレナリンが吹き出す。
なんか、感覚に訴えかけてくる次元が違う。
村上春樹の新刊を含め、一気に5冊も購入。
何だろう、この高揚感。
そのうち、ホログラム観客が登場する時代になるかと思っていたけど。
なまの事物に触れあうときの、この身体感覚の帰還する懐かしさは、嬉しさは、何だろう。
わたしたちの視界は、どうしたって、なまものがナチュラル。
スーパーナチュラルへ向かいつつ、ときどきナチュラルに帰還を。
それが癒し。

選択できる未来、選択できない未来

最近、今更ながらに、某国民的アイドルグループAが好き。
(活動休止を控えているにも関わらず。もともと憧憬していたグループ内のNが昨年結婚したにも関わらず)
私が4月から勉強をしていることで、新鮮だったのは、生きていく上では、じぶんで選択できる未来、じぶんで選択できない未来、の二つがあること、生きものの潜在意識は、伝わるものであるということ、だ。
これから、どこどこへ行こう、と決めるのは、じぶんで選択できる未来だけれど、そこへ行って、何と誰と出会うかは、じぶんで選択できない未来。
Aのアイドルの素敵ぶりは、ふたつの未来が奇跡的にうまく積み重ねられてきたから、という気がする。
21年グループを続けたこと、21年のアイドルの経験値、宝石のように磨かれていく21年の時間を重ねつづけてきたことは、ふたつの未来のどちらか、とは言えない。ふたつがブレンドされた結果、つくりあげた未来としか。
それから、近くにどんな生きものがいるか、どんな生きものの中で時間を過ごしていくか、は、生きものの潜在意識は伝わる、という点で効き目が濃いところで。
声質が良いとか、芸能のセンスがあるとか、生き方が真面目とか、気立てが良いとか。
そういう生きもの(人間)が、ひとりでもそばにいる時間を経過していくと、そばにいる生きものにも潜在意識が伝わって、それによって磨かれもし、汚されもし、ということになる。
だから、個体というより団体のほうが、調和の塩梅で素敵な力、不思議な魅力、あるいは真逆のまがまがしい力が生まれたりする。
「国民的アイドル」と冠されるには、国民すべてが好ましく思うような、素敵な調和がされた生きものの集まりに仕上がっているということ。
それはいくつものの選択できる未来と選択できない未来が、たくさん通り過ぎてきた結果であるということ。
もともと、アイドルグループAへの思いに火がつくきっかけは、ステイホーム期間に動画をたくさん見たことだった。
このことだって、選択できない未来(ステイホーム)、選択できる未来(動画を見る)、選択できない未来(好きになる)の、ブレンド

かたちのない住処

住み始めてから12年目になる私の住処は、小さくて旧い。
使えるお金がもっとあれば、もっと広い住処が手に入ったかもしれないなあと、ときどき思う。
以前、気学の師匠の授業で、「お金がかかっても、広い自宅を持つべき。そうしないと、大切な人物を招待したり、宿泊させるスペースがない。」
と聞いたときは、ちょっと落ち込んだこともあり。
ビジネスチャンスの点から、師匠はそう教えたのだと思う。
でも、今のこの状況はどうだろう?
屋内に、誰かを招き入れること、誰かに招かれること、それが危険になるような世界を、師匠は想像できただろうか?
広くて大きな家が、頼もしい武器になるわけではない世界を。
方位のパワーをいただく気学の方法も、実行することが難しくなりつつある。
対面しなくても、意識をつなげる方法を、知恵を絞って探していく世界になりつつある。
小さな家でも、大きな家でも、どこにいても、どこへ行っても、関係なく。

 

伝統は、美しい骨

算命学の鑑定資格試験を、昨日受験する。
電子機器以外、何でも持ち込み可とはいえ、出題範囲は、四年分の授業すべて。
四年間筆記した、じぶんのノートが頼り。なんて古典的なんだろう、いや、学ぶとは古典的なもの。
算命学で、知恵を表す星は二つあって、ひとつは改革的、革新的な知恵の星、もうひとつは、伝統的、保守的な知恵の星。
今、ビジネスで求められているのは、圧倒的に、前者の星がトレンドだと思う。
でも、後者の星の学びがあると、それは美しい骨になる。
四年もかけて、学ぶなんて、今どきのスピード感にそぐわないかもしれない。
でも、これは骨を育てる時間。
美しい骨になる、と発想したのは、唐突だが、宝塚とジャニーズからだ。
日本のショービジネスで、年少時から、基礎教育をしている、代表的な組織。
宝塚とジャニーズ出身のパフォーマーは、マイクを左手に持つ。
歌うときはマイクを右手に持つパフォーマーが圧倒的に多い中で、左手に持つのは、そういう教育を受けてきたから。
マイクを持った手は、動きが制限されるから、大多数の日本人の利き手である右手は、ダンスの振りに活かして、左手をマイクに使う、ということだろう。
左手にマイク、に伝統と美しい骨があると、感じいっているのは、ピンポイントに過ぎるかもしれないが。
新しいものの中に、見えないけれど、伝統的な積み重ねでつくられた骨があると、それはそれは美しいのだ。
と、信じている。

そばにいる、生きもの

半年ぶりに、ピラティスをする。
指の骨にヒビが入った後、コロナの騒ぎが始まって、行きつけのカイロプラクティックの営業も休止して、半年間、運動らしいことをしてこなかったんだけど。
閉じ籠っていたからだの骨や筋肉に、記憶の扉を開けてあげるような、レッスン。やっぱりピラティスっていいなあ。
すれちがう、お散歩中の犬は、美容室になかなか行けないせいか、長毛の小型犬が多くて、それはそれで可愛い。
この半年間で思ったのは、潜在意識の存在。
よく、お金持ちになりたかったら、お金持ちと付き合え、というのは、そばにいることで、お金持ちの潜在意識を感じとることになるから。
そばに、年下の人々がいると、じぶん世代とは違う潜在意識の影響を、受けているような気がする。
息をするようにゲームをしてきた人だとすると、仕事にしても、これを選んだらどうなるか理解した上で動く感じではないんだよな。
突然画面レイアウトが変わっても、慌てないし、想像力を働かせて、出口って、これじゃない?って、安全性を確かめずに、選んで進む感じ。
そうしないと、ゲームに負けるから。どうなるかわからないのに、選択する。チャレンジングだ。
チャレンジングな潜在意識が浸透していくと、大勢に何かが起こるのだろう。
大企業の取締役に、記録的な若さで就任した人が出た、というニュースを聞くと、これからその会社の上層部の潜在意識が、劇的に変わることになるんだろう、と思ったりする。
潜在意識=なまもの、生きものだ。
そばにどんな生きものがいるかって、たいせつ。

フラワー、ストロベリー

私が、満月の日生まれだと知ったのは、先月のこと。
5月の満月、通称フラワームーンの二日前のこと。
初めて、事前に満月を待ち伏せした。
こんな年齢になっても初めてのことって、色々あるなあ。
花咲く季節の満月だから、フラワームーンとアメリカ先住民が名付けた満月は、恐れも怯えもいっさいないような、きらきらかがやく満月だった。
日によっては、ひるひなかに満月になっていることもあって、そうなると、誰も気がつかず、誰も見えない。
先月の5月のフラワームーンは、映える時間帯に舞台が用意された満月だったのだ。
そして、今日、6月6日は、じつは夜明けの4時過ぎに、満月が完成していた。
6月の満月の通称は、ストロベリームーン。全満月の中で、最もキュートな名前。
昨夜、NHKで、満月の日にタイムスリップができる設定のドラマ『アシガール』を見ていたら、ちょうど、ヒロインの女子高生、ゆいが満月の日を迎えていて。
女子高生がタイムスリップする満月の日は、ストロベリームーンの日が一番似合うなあ、と感慨に浸っている、窓の外には、曇り空の中、98%完成したシフォンケーキ生地みたいなストロベリームーンが、ふんわり浮かぶ、夜。