森火土金水

日々思うこと、さまざまな占術について綴っています。 mori ka do gon sui

誰かを助けていたりすることを知らない

その人は無自覚のままに、誰かを助けていることが、誰かを救っていることがある。
私が始めて、店舗に占い師デビューした初日、てっきりお客はゼロだろうと思っていたら、なぜか予約が入っていた。
最初のお客が予約で、しかも知り合いの予約ではなく、未知の新規客から、というのは、普通ありえないらしい。
お客さまも、あまり意味はなくネット予約を、深夜に入れてくれたようで、私が初鑑定だったことも知らない。
後程、そのお客さまの、偶然の一致点の多さに気づく。
算命学で、本人を示す日干支が、私と同じ。確率、60分の1。
数秘術で、要となるライフパスナンバーが、私と同じ。確率、12分の1。
九星気学の星が私と同じ。確率9分の1。
3つ全部一致する確率、6480分の1。
ここまで一致したお客さまは、その後現れていない。
この人が現れたのって、天からの祝福のサインかなあ、待ってたよ的な。って、勝手に受け止めている。
無自覚のままに誰かを助けたり、救っていたりすることがある件、もうひとつ。
嵐好き熱が高まっていた中で見つけた、yellow lover 1983~にのあいStory~さんの小説ブログを、愛読している。
登場人物たちの愛の希求の純粋さと行動力に、癒されつづける毎日で、一番最近に完結をした小説タイトルの<虹>に、今だに記憶に残っている虹のことを思い出した。
数年前、雨が降っている日、49階のライブラリーの窓際で本を読んでいたら、本のページの上に突然光が射した。顔を上げたら、窓の外、東京タワーと東京湾を見下ろす空の上に、タワーも高層ビルも、まったく別次元の高さで、巨大さで、空いっぱいに、巨大な虹がかかっていた。
虹のふもとでもなく、一片でもなく、虹の全貌が、分度器みたいに弧を描いて、眼前にあった。
ライブラリーには、他にも人がいて、みな一様に、黙って虹を見つめていて、次々と携帯のカメラのシャッターを切り初めた。
虹は、またたくまに薄れていく。
あの日、あのとき、なぜあんな場所で、そこにいる人たちは、あんな虹を見ることができたのだろう?
その虹のことは今でも覚えていて。
虹を見たライブラリーは会員制で、その後、収入減少の事態にみまわれたときに退会をしたのだが。
私は虹を見た場所に、いつか戻れるかなあ、と、ふと思ったのだった。
虹は、誰かを幸せに、救いとなっていることがあるなんて、知らないね。もちろん。