森火土金水

日々思うこと、さまざまな占術について綴っています。 mori ka do gon sui

思いがけない位置が魅力

占星術を学んで面白いと思ったのは、「位置関係」が、その人らしさを作り出すということ。
算命学は、宿命に持てる星は人によって種類が限られているけれど、西洋占星術は、誰もが、ひとまず全部の星が与えられる。
そこから、その人の ユニークさを作りだすのは、星の配置と、星同士の位置関係なのだ。
ひとつの会社の姿みたいな感じで、例えば頭の働き、という能力を、どの俳優をキャスティングして、どの部署に配置して働いてもらうのか、というイメージ。
そして、そのキャストは、同じ部署に、すぐそばに他にもキャストがいるのか?
他の部署に配置されたキャストがいて、そのキャストと仲がいいのか、鍛えられるのか、刺激しあう関係なのか?
美しさ担当のキラキラした能力に対して、地味な俳優がキャスティングされたり、配置された部署が目立ってはいけないところだったり、せっかくキラキラする能力担当なのに、仲よしもライバルも社内にいない…という状態だったり。
かといって、適材適所とばかりに、とても能力にふさわしいキャスティングや配置部署に入ったとしても。
それじゃ当たり前すぎて、面白くない。
思いがけなさがあったほうが、え、これ無理でしょ?無謀でしょ?というキャスティングや配置や位置関係を持った会社のほうが、生命力が満ちてくる感じがする。人間もそう。

手相は、記録帳、予約帳

今の情勢では、イベントでの手相観は難しいと感じて、しばらく手相観は封印していた。
先週、1年ぶり?に参加したイベントで行ったのは、タロット鑑定。
鑑定するのに、お互い接触する必要がない。たとえリモートでも、カードはちゃんと答えをくれる。
カードは、潜在意識を落としてくる。潜在意識は、物理的な距離は関係なく伝わる。そのことを確信できた。
先日、奇しくも、店舗で鑑定する機会をもらって、感染対策もきちんと講じている店舗なので、久しぶりに、久しぶりに、手相を観る。
生年月日から鑑定する命占でも、易やタロットなどの朴占からも、得られない…現実に刻まれた手の上の、しるし。
嘘がつけない、細工もできない、しるし。
日記帳を続けるのが無理な人も、大丈夫、手相という記録帳を、誰もが持っている。
記憶すべきことは、大切なことは、手相に記録されているから。
手相は、記録帳というだけではなく、予約帳だったりもするのだ。
少年の手に、すでにしっかり、なんかやるぞ、って線がおとな年齢の位置に約束のように、刻まれていたりするから。天からのリザーブみたいに。
やはり停止させたままでは、いられない占術だ、手相って。

唐突に占い開始

唐突な展開で、週末に、店舗で占いをさせて貰えることになった。場所は神田駅の近く。
集客力が低いと、年明けに店舗から去らなくてはならないんだけど、どうなるのか、わからないんだけど、とりあえずやってみよう。
というわけで、昨日が、その初日。
単純に占いのことだけを考えていられる環境ではなく、裏方の作業とか、よくぞここまで システマティックに整えたものだ、と感心する運営管理システムの事務を覚えるのに、ひっ、必死。
大切な日なので、その日の朝、一日の心構えについて、易をたててみた。
水火既済。
最初は穏やか、終わりに乱れる?
…すぐには意味がわからないなあ、と現地に行き、一日を終えたとき。
その意味がわかった。
と、同時に、易について、易のジャンルである朴占というものについて、思うことが。
未来は、人々の、潜在意識によって作られていくもので、潜在意識は伝わるから、朴占は、その波長を拾っているんじゃ?
→これは、朴占の使い手じゃないと、意味不明の文章。
とにかく、それほどに、まず人間の意識ありき、なのだ。本人の意識がないと発火しない。
…そんなことを発見した、店舗占い師デビュー初日。

いったん止まる

会える人も、行ける場も、制限された状況の中で生まれる感情の流れは、今まで味わったことのないもので、初めて出逢う感情の中に浸っていると、それはそれで心地が新鮮で、得難い経験だ。
幸い、生活難に陥っているわけではないから、そう思っていられるのだろうけど。
不思議なことに、この不自由な期間に、趣味方面で新しい知識をたくさん詰めこむ状況になり、頭の中がカオスだ。
詰めこんだ後は、いったん停止せよ。
九星気学でいう、八白土星の指し示す教え。
それ、今すごくわかる。
動きつづけて、詰め込みつづけて、それをずっとつづけていると、水みたいに流れていって、風みたいに通り過ぎていって、残るものがない。定着するものが、ない。
追加することをいったん止めて、蛇口をいったん閉めて。
じぶんの中に反芻して、染み込ませないと。
わたしに限らず、世界中に対して、いったん停止せよ、と命じられている気もする。

『好き』から逃げられなくなるとき

占術の学校の授業では、技法の講義の他に、そのときのトレンドの人物を鑑定する。宿命を観ていて、涙してしまうようなときがある。
先日は、亡くなった俳優M が取り上げられたんだけど。
難しいね。人間て。好きなようには、生きられない。周囲がその人の『好き』に納得してくれない。
華やかに生きることにふさわしい、才能や美貌に恵まれても、それは必ずしも、本人が望んだ生きかたではなかったとしたら?
他の能力、例えば高度な知性に恵まれた人の生きかたを、そのときの社会のトレンドが決めてしまっていて、本人は必ずしもその生きかたを好きではなかったとしたら?
見かけどおり、才能どおりの、『好き』を持った人のほうが、少ないのでは?
もしも、その人をとりまく人間関係に、その人が『好き』なものが、含まれていなかったとしたら?
Mが亡くなっあとに寄せられるコメントは、Mの人当たりの良さと、こんな選択をする理由がわからない、という内容が多くて、果して、友人は、そういうコメントをするものだろうか?と授業で問われる。
友人ではない。それは、もう一段階外側に描かれた円内の、濃くはなく薄目の、人間関係。
ときに自分の不機嫌な気持ちを理不尽にぶつけて、それをされても受け流せて、関係は揺るがなくて、それはふたりの間の理解が、もうできているから。それが友人。いつも感じよく、優しく、は友人未満だよ。
仕事仲間にそういう関係ができている人がいたなら、それはありがたくて、うれしくて、大切な人だ。
その『好き』、君に似合わないよ、と周囲に言われても、いつか正直に、『好き』と向きあうときが、『好き』から逃げなくなるときが、きっと来る。誰にでも。

ナチュラル、スーパーナチュラル

金曜日の午前の勤務中、失神寸前に気分が悪くなって、急遽、早退することにした。その日は課内が私以外は
全員在宅勤務だったので、メールをして勤務先を退出。
早退前に、ちょっと書店に立ち寄る。
この書店、休業期間が長かったから、入店するのは5ヶ月ぶりだ。
そして入店したとたんに。
え? 何、このワクワク感。
書棚に平積みされた本、平縦置きされた本、本が誘う、閉じられていた視界が開けていく。
三次元の書店体験が、久しぶりなせいか。ネットでは、味わえない、アドレナリンが吹き出す。
なんか、感覚に訴えかけてくる次元が違う。
村上春樹の新刊を含め、一気に5冊も購入。
何だろう、この高揚感。
そのうち、ホログラム観客が登場する時代になるかと思っていたけど。
なまの事物に触れあうときの、この身体感覚の帰還する懐かしさは、嬉しさは、何だろう。
わたしたちの視界は、どうしたって、なまものがナチュラル。
スーパーナチュラルへ向かいつつ、ときどきナチュラルに帰還を。
それが癒し。

選択できる未来、選択できない未来

最近、今更ながらに、某国民的アイドルグループAが好き。
(活動休止を控えているにも関わらず。もともと憧憬していたグループ内のNが昨年結婚したにも関わらず)
私が4月から勉強をしていることで、新鮮だったのは、生きていく上では、じぶんで選択できる未来、じぶんで選択できない未来、の二つがあること、生きものの潜在意識は、伝わるものであるということ、だ。
これから、どこどこへ行こう、と決めるのは、じぶんで選択できる未来だけれど、そこへ行って、何と誰と出会うかは、じぶんで選択できない未来。
Aのアイドルの素敵ぶりは、ふたつの未来が奇跡的にうまく積み重ねられてきたから、という気がする。
21年グループを続けたこと、21年のアイドルの経験値、宝石のように磨かれていく21年の時間を重ねつづけてきたことは、ふたつの未来のどちらか、とは言えない。ふたつがブレンドされた結果、つくりあげた未来としか。
それから、近くにどんな生きものがいるか、どんな生きものの中で時間を過ごしていくか、は、生きものの潜在意識は伝わる、という点で効き目が濃いところで。
声質が良いとか、芸能のセンスがあるとか、生き方が真面目とか、気立てが良いとか。
そういう生きもの(人間)が、ひとりでもそばにいる時間を経過していくと、そばにいる生きものにも潜在意識が伝わって、それによって磨かれもし、汚されもし、ということになる。
だから、個体というより団体のほうが、調和の塩梅で素敵な力、不思議な魅力、あるいは真逆のまがまがしい力が生まれたりする。
「国民的アイドル」と冠されるには、国民すべてが好ましく思うような、素敵な調和がされた生きものの集まりに仕上がっているということ。
それはいくつものの選択できる未来と選択できない未来が、たくさん通り過ぎてきた結果であるということ。
もともと、アイドルグループAへの思いに火がつくきっかけは、ステイホーム期間に動画をたくさん見たことだった。
このことだって、選択できない未来(ステイホーム)、選択できる未来(動画を見る)、選択できない未来(好きになる)の、ブレンド